最大の壁=両親
私の両親は、過去に記述したように海外に行ったことがない。
海外=怖いところ
だと思っているような二人である。
それ故、私にとって最大の壁は・・・
両親の承諾を得ることであった。
実家暮らしだったわたしは、これまで両親に甘えて育ってきた。
何不自由無く、夕飯だって母が作ってくれていたし、
とにかくぬくぬくぬくぬく育ってきたのだ。
私がぬくぬくと実家に住ませてもらっていたが、
その代わり、両親も私に依存していた。
これまで、私が「一人暮らしをしたい」と訴えた時、
両親とも「寂しくなるから出ていかないでくれ」と言った。
そんな両親を残して、海外に行くのが一番不安だった。
反対するのではないだろうか?
異常に心配するのではないだろうか?
何より、すごく寂しい思いをさせてしまうのではないだろうか?
私には、姉が一人いるが、姉はすでに結婚していて家を出ていた。
両親にとって、私は、最後の砦だったのだ。
どうしたら二人を納得して、オーストラリアに旅立つことが出来るだろうか?
考えに考え考えまくった結果・・・
私が何をしたのかというと・・・
子犬をプレゼントした
この犬を私の身代わりだと思って面倒をみてくれと・・・
そう伝えて子犬を家に連れて帰ったのだ。
最初は、二人とも嫌な顔をした。
なぜなら、この子犬の前に飼っていた犬が数か月前に亡くなったからだ。
二人ともその犬をとてもよくかわいがっていたので、
その子がいなくなってからは、家の中はお葬式のように暗かった。
そのうえ、私までこの家から離れてしまったら・・・どうなる・・・?
私は、考えただけで恐ろしかった。
だから、子犬をつれて帰ったのだ。
結果は、、、
大成功だった。
子犬は、家を明るくし、両親に希望と癒しを与えた。
犬の持つ力はすごい。
そして、両親は、私を快く送り出してくれたのだ。
二人は子犬に夢中でむしろ「どうぞどうぞ」って感じだった。
そうなるとなんだか少し寂しい。
バカみたいな話だけど、本当の話。
とにもかくにも、最大の壁は小さな犬がアッサリぶち壊してくれた。
ありがとう、ワンコ。